「黒の軍団

 第6回コンテスト入賞作品紹介

 若林さんもベテラン作家だが、一連の応募作品の中で一際目立ったのがこの作品である。
出発前か、帰庫したトラックかは定かではないが、フィルムのラチチュードを限界まで露出をかけてモノトーンに仕上げた作品である。
逆にフィルム特性を認識していないと、このようなシンボリックな結果を生み出すことは難しいし、同氏のキャリアが成せる技である。
ダークトーンの中に浮かび上がったトラックのフォルムが実に美しいし、輸送の確実性や安心が表現されている。
長いレンズでまとめ上げたカメラワークも車体を引き立てる要因になっている。
良く埠頭などで夕日と絡めた風景という作品は比較的多いものの、車体フォルムをまとめる上げるのは難しいものだ。
無駄を取り去った時の美しさと静態でいるものの躍動感が感じる優れた作品である。