雲上からの貨物」

 第5回コンテスト入賞作品紹介

山峡に架かる橋は、濃霧に包まれて水墨画のようだ。良く霧が発生する環境にあるのか、定かではないが、若林さんは状況判断と作画処理が上手い方である。
本コンテストでは毎回応募して頂き入選経験のある作者だが、何時にも増して抜け目のないフレーミングで纏めて来る作画に、同氏の綿密さが伺える。

 カラー写真でありながらモノトーンの階調と、画面上部が見えないのが一層の幻想感を感じさせてくれた。
大型のトラックの後ろに付いてくるワゴン車との対比も面白いし、悪条件で走行する両車の慎重さも伝わって来る。
見るところ200 ミリ以上はある望遠レンズの特性を十分に活かし、対象物を引き寄せた結果が無駄のない若林さん本来の作画に近付けた結果となった。

原版を見ていないので定かではないが、アンダー調にプリントを仕上げて、ダークトーンの中に際立つセンターラインと濃霧の質感が上手く表現されている。